今でこそ月経カップ大好きを公言している管理人ですが、もともと生理中は使い捨ての生理用ナプキンを使用していました。
色々と理由があって月経カップに切り替えようと思ってからも、なんだか不安で、2か月ぐらいはリサーチ兼検討期間としてすぐにアクションを起こすことができませんでした。
理由はいろいろありましたが、中でも一番大きかったのは『使いこなせるかどうかわからん!』というもの。
月経カップとよく比較されるタンポンも使ったことはありましたが、タンポンは膣内に差し込むだけなのに対し、月経カップは開いたり位置を調整したりと、何ともスキルが必要とされそう…
そうやってもやもやしていましたが、とある月経カップユーザーのレビューで『月経カップを付けている間は快適すぎて生理であることを忘れてしまう』というフレーズが決め手となり、内心『ほんまかいな』と思いながらもやっとカップの使用に切り替える決心が固まったのです。
今回は、管理人が約1年前に月経カップにシフトした理由と、実際にカップを初めて使ってみた感想についてです。
月経カップとの出会い
管理人が初めて月経カップという言葉を聞いたのは約6年前、友人と生理用品について話していた時のこと。
その友人は現職に就く前はアフリカ(国名は忘れちゃいました)で教育プログラムに参加しており、現地で生活している間はクオリティの高い生理用品を入手することが困難だったため、月経カップを使い始めたと言っていました。
その時、彼女にいかに月経カップが快適かを聞かされたはずなのですが、当時の私は『なんか難しそうな生理用品やな』としか思わなかった記憶があります。
当時から私は使い捨てナプキンの使用からくるかぶれやかゆみに悩まされていたのですが、生理は不便で不快なのは当たり前。生理が快適になるわけないやん、となぜか思い込んでおり真面目に月経カップの使用については考えませんでした。
あの時に戻って、自分に『彼女を信じて今すぐ月経カップを使え!』とアドバイスしたい気持ちでいっぱいです。。
そんな感じで、私の最初の月経カップとの出会いはさらっと流れてしまいました。
それから時は経ち。
その後も引き続き頑なに使い捨てナプキンを使用していた私は、
生理が始まると使い捨てナプキンの使用によって肌がかぶれる
-> 病院で塗り薬を処方してもらい、治す
-> また生理が始まり、肌がかぶれる
というサイクルを飽きもせずに繰り返していました。
しかし肌が疲れ切ったのか、免疫力の問題か、はたまた老化(!)か、いつしか肌の状態が治りきる前に生理を迎えるという最悪のサイクルに入ってしまったんです。。。
これはいかん!となり、ほかの生理用品の使用を真剣に考え始めました。
まず最初に思いついたのはタンポン。どこでも購入できるうえ、種類も比較的豊富です。
しかし以前タンポンを使っていた時にタンポンに膣内の水分が吸収されるため、慢性的に痛みがあった記憶がよみがえり、あまり使いたいと思えず。
次に思いついたのは布ナプキン。
しかし毎回の洗濯であまりにも手間がかかりそうなのに加え、肌に経血がつくことを避けたかったので選ばず。(枚数をそろえないといけないので結構な出費になるのもネックでした。)
そこでやっと、以前友人に聞いた月経カップの存在を思い出したのです。
最初の難関・月経カップに対する不安感
私が月経カップの使用に関して不安だと感じたことはいくつかありますが、特に
- 使いこなせるかわからない不安
 - 安全性に関する不安
 
がありました。
使いこなせるかわからない不安
実際に月経カップを使っている今だから言えることですが、『使っていれば、慣れてくる。慣れたら使いこなせる!』というのは本当です。
でも月経カップのリサーチを始めたころはもちろんそんな確信はありませんでした。
そこで、いろんなブランドの月経カップの公式サイトにアップされている使い方に関する動画を、繰り返し視聴しました。特に挿入と取り出しに関する動画は、100回以上は観たと思います。
繰り返し動画を見ることで、何となく自分でもできそうな気がしてきたときに、やっと『月経カップをつかいこなせるようになるかも』と思えるようになりました。
安全性に関する不安
月経カップは体内に入れて使用する一般医療機器です。
そのため使い捨てナプキンに対しては感じない、不信感に似た気持ちをもっていました。
ただそういった不信感のようなものも、自分から情報を探して月経カップや身体の仕組みなどについて知って理解することで、いつの間にか感じなくなっていきました。
月経カップの安全性に関する情報は、主に保健当局のウェブサイトや、ランセットをはじめとした世界でも評価の高い医学雑誌に掲載されている信頼性が高いと思える記事を参照するように心がけており、できるだけ信憑性の低そうなもの(情報源が載っていないものなど)は避けるようにしました。
巷にはいろいろな情報やニュースがあふれています。中には情報そのものが怪しいものも混じっているため、消費者のリテラシーが試されていると感じることは少なくありません。特に月経カップに関しては、まだそこまで普及していない新しい生理用品のため日本語の情報はあまり多くなく、自分の中でカップの安全性に対して納得できるまでに少々時間がかかりました。
『予習』しておいたことでよかったことはいくつもありますが、特に事前にニュースや情報を仕入れておくことで、月経カップの安全性だけでなく実際にカップを使う前に気を付けるべき点なども知ることができたのは、プラスになったと思っています。
TSS(毒素性ショック症候群)の心配はゼロではないものの、タンポンに比べるとはるかに発症率が低いとされていることも分かり、安心して月経カップを使い始めることができました。
カップ購入時に同封されている取扱説明書をしっかり読み、案内に沿って使用するよう心がけています。
次の難関・どの月経カップがいいのか問題
月経カップを使う!と決心したものの、次に私の頭を悩ませたのは
で、どのカップがいいんだ?ということでした。
リサーチし始めてから気付いたことは、世の中にはあまりにもたくさんの月経カップがあるということ。ありすぎてどのカップがいいのか皆目見当がつかず、どの月経カップを試すかでとっても悩みました。
色々調べた結果、月経カップはとにかく使ってみないと自分に合うかどうかわからない、という言葉を重くとらえ、最終的に『身体に合わなかったらサイズ交換・返金に応じてくれるブランド』を選ぶことにしました。
初めての月経カップ購入で気にしたことリスト
- 合わなかったらサイズ交換・返金に応じてくれるか
 - 安全な素材でできているか
 - 実際の使用者のレビューが見つかるか
 - 12時間装着できるか(できるだけ交換したくないので8時間のものは避けた)
 - エシカルなブランドか
 - コスパがいいか
 - カスタマーサポートがあるか
 
月経カップのサイズについては当時は知識ゼロだったため、ウェブサイトのクイズに答えて勧められたサイズを素直に購入しました。
実際、サイズに関しては問題なかったので結果オーライでした。
ちなみに、私が選んだブランドは AllMatters(旧Organicup)です。
惹かれたポイントはたくさんありますが、中でも
- 合わなかったらサイズ交換・返金に応じてくれる
 - FDA登録済(これで私はこのカップの安全性に関しては安心しました)
 - ユーザーのレビューがネット上でたくさん見つかった
 - 12時間装着できる
 - CSR活動に力を入れており、生理の貧困撲滅に対する活動のほか環境にも優しい取り組みを行っている
 - 最高のコスパ!
購入時はひとつ購入するともうひとつ無料でついてくるキャンペーンをしており、24.5ユーロ(当時は約3000円)でふたつの月経カップが入手できる。 
カスタマーサポートについてはよく分かりませんでしたが、購入後のお客様窓口的な連絡先は用意されていたので信じることにしました。購入してから3か月後、フォローアップのメール(サイズ・使い心地はどうか、確認するメール)が送られてきたので、恐らくサポートはちゃんとしているのだと思います。
商品購入後はひたすらイメトレ
商品をネットで購入してから実際に自宅に送り届けられるまでかかった時間は約1か月。
その間はひたすらカップの使い方の動画を見たり、改めて膣口から子宮口につながる部分のつくりをおさらいしたり、とにかく月経カップを使いこなしている自分をイメトレをしていました。
カップが到着してからは、実際にカップの折り方を練習したり、実物を触ってできるだけ実践までに扱いに慣れるように心がけたりなど。
あの時の私は、ただただ『二度と使い捨てナプキンを使いたくない』という強い思いがあったため、絶対に月経カップを使えるようにならないといけない!という使命感に燃えていたんです。笑
勢い余って家にあった使い捨てナプキンをほぼ処分してしまったので、後に引けなかったこともあります。
そんな感じで、月経カップが届いてから初めて生理が来たときは、受けて立つで!といいう心境で挑みました。
(いったい何の話やねん)
月経カップの第一印象
私が購入した月経カップはデンマークのOrganicup(改名後はAllMatters)のもので、クリアカラーのシンプルなデザインです。かたちもスタンダードなもので、カップはやわらかめ。

カップ上部(リム)には厚みがあるため、ほかの部分より弾力性が高く膣の中で開きやすい設計になっています。空気穴は大きめのものが4つで、空気の調節がスムーズに行われるため使いやすい印象。持ち手には存在感高めのグリップリングがあるため、掴みやすいのも特徴的です。
私がこれを見て一番最初に思ったことは、『本当にカップや!』ということでした。
(カップを買ったのでカップが届かないとおかしいんですが)体内にカップを装着し、それが経血を受け止めてくれるというのがすごくシンプルかつ不思議な感じがしたんです。
月経カップ実際の使用レビュー
待ちに待った月経カップの到着でしたが、実際の使用ではあんなに練習・イメトレしていたのにカップの扱いに苦労し、何回も心が折れそうになりました。
カップを入れるのにも出すのにも時間がかかりすぎる。。。
ただ、それを踏まえてもカップ装着中の『生理じゃない感じ』は感動的でした。
カップは正しい位置に装着されていると、存在感を感じることはありません。ですので、苦労してカップを挿入した後は、次にカップをリセットするまでの12時間は生理であることを忘れさせてくれるほどの快適さ。
こんなことがあるのか!という感じでした。
生理初日・月経カップ挿入編
カップの扱いに慣れるまでは、すぐにシャワーを使えるお風呂場で着脱するのがいい、というアドバイスを読んだので、それに倣ってお風呂場でカップを挿入することに。
しかし、入れ方・出し方は説明動画をウェブサイトで繰り返し観たはずなのに、カップが全然入ってくれない。。
カップを折り、入れるがビビりすぎて奥まで入れられない
→ ちんたらしている間にカップが出てくる
→ カップを折り、入れるが…
これのエンドレスループで、30分はカップを入れるために奮闘するはめになりました。
結局あれこれ体勢・折り方を変えて試したのちにスクワットした状態でパンチダウンフォルドで挿入し、恐れずに奥まで押し込むと中におさまってくれましたが、この時学んだことはビビりすぎてはいけないということ。
緊張すると身体全体で力んでしまい、膣にも自然と力が入ります。
そのため、何かが入ってこようとしても自然に押し出してしまうようなのです。
また、こればっかりは慣れるしかなかったのですが、膣の中に指を入れるのも怖かったためビビって何度もやり直すことで焦ってしまい、何をやってもうまくいきませんでした。
なぜ膣の中に指を入れるのが怖いかって…。
何を触っているか見えないため、爪で膣壁をひっかいてしまいそうで恐ろしかったのです。。
特に膣口のあたりは感覚が繊細で、うっかりカップと一緒に粘膜を掴んでしまうと痛くて声にならない声が漏れるレベル。カップの扱いに慣れるにつれてそんなヘマはしなくなりましたが、最初の方はおっかなびっくり指を動かしていたため、すべての動作がスローモーションのようなスピードでした。
さて。晴れて月経カップが装着できましたが、そのあと私は大切なことを意識的に無視しました。
そう、カップを開かせることです。
30分の格闘によりすっかり戦意喪失していた私は『もうええわ』という気分になっており、スクワットを30回くらいやった後、『これでカップが開いてなくて漏れても、今できることはやったから仕方ないわ』と開き直って、カップをそのまま10時間ほど放置しました。
(私はスクワットをすれば大抵の問題は解決すると信じているのです)
初日の装着感は、まずまず。
月経カップが膣の入り口に近すぎる場所にセッティングされていたため、カップの存在感が常に感じられました。カップが『ここにいるで!』と主張するような…。
痛みはないものの、カップが『いる感じ』が終始ありました。
また、排便時に持ち手の部分が少し出てきてしまい、『?!』となりました。
ちょっとしっぽが見える、という程度だったんですが、トイレに落ちたら困るのですごく焦ってしまい、全く集中できませんでした。。
この後月経カップのポジションに問題があったと気づいてからは排便時にしっぽが見えることはなくなりましたが、そもそもこんなことがあると知らなかった(リサーチ不足)だったので、心臓に悪かったです。
漏れに関してはほぼなく、下着が汚れることもありませんでした。
使い捨てナプキンは破棄していたため、未装着。たまたまラッキーでカップが開いてくれていたのか、スクワットしたら開くものなのかは分かりませんが、ここで私のスクワット信仰はさらに厚くなったのは言うまでもありません。
生理初日・月経カップ取出し編
月経カップを挿入してから約10時間後、初めてのカップ取出しタイムですが、シンプルに表現すると
とってもストレスフル
でした。まず、カップが消えた?!とパニックになりました。。
カップが思った以上に膣の奥に入り込んでいたからです。
しかし体の構造上カップが体内で迷子になることはありません。すぐに正気に戻りいきんでカップをおろすことにしましたが、カップが全然下りてきてくれない。いきんだらすぐにカップのお尻(持ち手部分)が膣口まで出てくる!というイメージだったのですが、全くそんな気配はなく。
15分程度格闘しましたが埒が明かないので、仕方なく指を思い切って奥まで入れて、カップのおなか部分(真ん中のあたり)を思いっきり膣壁に押し付け、真空を解除して引きずり出しました。
月経カップを取り出すときは経血が手につく!という話を聞いていたので覚悟していましたが、勢いよくカップを取り出したにもかかわらず経血はカップの中にちゃんとおさまっており。
お風呂場で取り出していたので汚れても全く問題なかったのですが、嬉しいサプライズでした。
そしてカップを洗ってからの再挿入。
今回は、勇気を振り絞って結構奥までしっかりと入っていただきました。
トイレの時に出てくるなよ、と念じながら…。
もちろん装着後はカップを開かせるための儀式(スクワット)もやり、その後就寝。
カップだけを装着した状態で寝るのは若干不安でしたが、それしかないので『漏れたら仕方ない』という気持ちで眠りにつきました。
その後の数日間
ほぼほぼ、この生理期間中は初日の感じを繰り返していました。
とにかく指を膣の中に入れる恐怖感に打ち勝たないと、あまり進展できなさそうだと感じました。
装着後はカップが開いているか確認しないといけないのですが、怖くて指が入れられないので確認ができず。
運よく開きやすいカップで、スクワットをすれば開いていたようですが、もしかしたら開かないことだってあるかもしれません。
…と頭では理解していても、、悶々としている間に生理が終わってしまいました。
ちなみに、奇跡的にほぼ漏れることはありませんでした。
一度、朝起きてカップをリセットしようとしたら満杯で溢れていたことはありましたが、それ以外では寝ているときも運動しているときも激しい漏れはなく、安心できました。
まとめ:初めて月経カップを使ってみた感想
生理が終わるころには、挿入・取出しに約30分ずつかかっていたものが、それぞれ20分程度でできるようになっていました!
ただ、まだまだ近くにシャワーがないと不安でお手洗いでのリセットができないので、毎回お風呂場でリセットしていました。
外出先でリセットができるようになるまでには、ちょっと時間がかかりそうな印象です。
2日目以降はカップのポジショニングが良くなったのか、身体が慣れたのか、カップの存在感はわからなくなりました。
カップを膣内の無感覚ゾーンに装着すると、月経カップが本当に『無』の状態になります。
生理であることを忘れるレベルに快適!というレビューは本当でした。
時間をかけずに適当にカップを装着すると、たまに漏れることがありました。
漏れるといっても、うっすら血がにじんで下着にシミがつく、というレベルです。
使い捨てナプキンや吸水ショーツ的なバックアップは使用していなかったので、漏れたら普通に下着が汚れて困る。。ということで、毎回ちゃんとカップが開くようにスクワットに精を出していました。
(次の生理からは、恐れずに指でカップが開いているかの確認ができるようになりました!)
月経カップを折る際に指の筋肉を使うため、時間をかければかけるほど指が攣りそうになります。
慣れるまでは指の筋トレと思って耐えるしかなかったです。
経血が体内から出てこないので、あの血が出てくるときのドロッとした感じがありません。
あの感覚がないだけで、めっちゃ快適です!!
逆に言えば、溢れ出てくるまでカップが満杯になったことには気づかなそうなので、経血量によっては時々カップの状態をチェックした方がいいのかも、と思いました。
今まで自分の経血量なんて知りませんでしたが、カップに目盛りがついているので毎回の生理の時の経血量が分かるようになりました。
婦人科などではたまに聞かれることがあるので、次からは自信をもって大体~mlくらい!と伝えることができそうです。
月経カップを使用して一番良かったことは、あんなに悩んでいたかぶれがなくなったことです。
そのためにカップを使い始めたので、本当にうれしい!!
バックアップを一切使用せず『漏れたらそれも人生』ということで、デリケートゾ-ンが一気に風通し良く、快適になりました。
以前からデリケートゾーンの皮膚の状態などを相談していた婦人科の先生には、『パンティライナーは百害あって一利なし、そんなものを着けるくらいだったら安いコットンのパンツを使い捨てではいてもらった方が肌にいいですよ。化繊もだめです。』というお言葉をいただいたので、その通りにしています。
実際、コットンのパンツで肌ストレスが激減したのか、かゆみも出なくなりました。
こんなことならもっと早く月経カップにシフトしていればよかった…!!!!!
問題は、装着と取出しやな。
慣れるまでには時間がかかりそうですが、それに勝るメリットが多すぎたので喜んで練習していこう!と思いました。
月経カップを使い始めて約1年たった今は、使い慣れたカップであれば数分でリセットできるようになりました。当時から考えると、こんな日が来るとは…という感じです。
別記事で実際に月経カップを使って感じたメリットとデメリットについてもまとめています。
ご興味がある方は、ぜひ読んでみてください↓
以上、管理人が月経カップを始めた理由と、初めての月経カップ奮闘記でした。
長々とおつきあいくださり、ありがとうございます!
月経カップは使用しなければならないものではありません!
しかしながら、管理人は生理用品を月経カップに切り替えてから生理がとっても楽になりました。
そのため、ぜひ月経カップを使っていない方にも『月経カップは身近な生理用品のひとつ』として認識してもらえたらなぁと思っています。
それでは、ハッピーな生理ライフを♪

      
      
      
  
  
  
  



