寺田本家の蔵開き・第16回お蔵フェスタに行ってきた<千葉・神崎>

まちあるき

千葉県神崎に蔵を構える寺田本家の蔵開き・第16回お蔵フェスタに行ってきました!

この日は快晴で、清々しい青空に心地よい気温の素敵なお天気。
桜も少しずつ咲き始めており、なんだか空気もきれいで、深呼吸するだけで心が躍るような一日でした。

寺田本家

あまりにも立派な甑!

創業350年の寺田本家は自然によるお酒造りをする酒蔵です。

  • 全量無農薬米を使用
  • 添加物不使用
  • 蔵付き酵母使用
  • 唄を唄いながらの酒造り

などなど、出来るだけ機械を使わない手造りでの酒造りを大切にしています。

寺田本家
千葉県香取郡神崎町神崎本宿1964

第16回お蔵フェスタ

お蔵フェスタとは『発酵の素晴らしさに共鳴する仲間が、各地から一同に集うお祭り』で、会場となる寺田本家と周辺街道にはいくつもので店が並びます。

寺田本家では酒蔵見学や、お酒の試飲、販売、ライブなどを開催。
同じエリアににある酒蔵『鍋店(なべだな)』でも同時蔵開きがあり、毎年数万人の観光客が訪れるイベントなのだそう。

ちなみに近くには『発酵の里こうざき』という道の駅があり、神崎では町をあげて発酵をテーマにした町おこしをしています。

第16回お蔵フェスタ 概要

日時:2025年3月23日(日)9:00~15:30
場所:寺田本家敷地内および周辺街道
   最寄り駅 JR成田線『下総神崎駅』より徒歩約20分
   ※下総神崎駅から神崎ふれあいプラザ入口まで臨時のシャトルバスが運行

当日の様子

当日はお蔵フェスタ開始の朝9時前からすでに多くの人で賑わっていました。
なんと、お蔵フェスタのために都内から臨時直行便の運行があったり、バスツアーが組まれたりしていたそうです。

ライブやトークイベントなど、次から次へと催しが開催されているため参加者も大忙しです。笑

仕込蔵・お蔵見学ツアー

この日は予約不要で約15分の蔵見学に参加することができました。
蔵に入った瞬間から酸味の強い、乳酸菌のような香りが空気中に充満しているのに気づきます。

寺田本家の自然酒づくりは約30年前に始まりました。
手を使って蔵の中に住み着いている菌の力を借りながら酒造りをしており、ほとんど機械は使わないのだそうです。

こちらの甑では、多い時では約1トンのお米が蒸されます。
手前に置いてある小さい木桶に蒸米を入れて移動させるそうですが、木桶にお米を入れたときの重さは約10㎏にもなるらしく、中々体力の要る仕事だなと感じました。

この麹室の壁の周りには約5トンの墨が使用されており、微生物が住みやすい環境をつくっているのだそう。

寺田本家では蔵に住み着いている菌を大切にしながら『生酛造り』によりお酒造りをしています。
生酛造りは時間がかかるものの、乳酸菌がよく出るため複雑な味わいのお酒になるそう。

この酒母室では蔵人が対になって櫂でお米をすりつぶす作業を酒造り唄とともに再現していただきました。

お米のかたさや気温によってお米をすりつぶす作業時間が変わってくるため、歌う長さも変わってくるとのことで、全部で15番まである唄をその時の状況に合わせて歌って作業していくのだそうです。
共に唄を歌うことで、蔵人たちが息を合わせて動きやすくなるのかもしれません。

酒母室にはまだ酒母が置いてあったため、空調の温度設定は11度になっていてものすごく寒く感じました。

こちらは約1トン分のお米が入る杉樽。
一番新しい樽で、まだお酒が入っている!と説明されました。

寺田本家で使用されている木樽は千葉県山武市の『山武杉』を使用して造られたもの。
ホーローのタンクと比べると、より複雑で深みのある味わいのお酒が出来上がるのだそうです。

昔ながらの手作業で、蔵に住むさまざまの微生物の力を借りて進めるお酒造りは、常に自然や環境との対話なのだそう。
かつてはそういった酒造りが当たり前だったものの、今もそのスタイルを取って酒造りをしているところは多くはなく、とても貴重なお話を聞けたと感じました。

謹醸どぶろく

この日は色々とお酒を飲みましたが、中でも謹醸どぶろくはとっても美味しかったです!

低アルコールで酸味が強く、とてもフレッシュでヨーグルトっぽさもある味わい。
お蔵見学の際、蔵内で感じた香りがそのままこのどぶろくからしているのが面白かったです。

本日のお土産

お蔵フェスタでは身体によさそうな、美味しそうなものが沢山あって目移りしてしまいましたが、最終的に特に気になったものをゲットしてみました。

お蔵フェスタ限定酒

菩提酛仕込みのお酒をお土産にゲットしてみました。

  • 片白玄米酒(麹が白米)
  • アルコール度数 16度
  • 酒度∔1
  • ドライ間の中に白ブドウに似た深みのある酸味
  • バターの利いたパンのような余韻
  • 白米と発芽玄米で醸した、この日だけの特別なお酒

なのだそう。開栓するのが楽しみです!

発芽玄米酒むすひの酒粕

発芽玄米酒『むすひ』の絞り粕には多くの乳酸菌や酵母菌が残っています。
普段目にする板状の酒粕とは違って玄米の粒がそのまま残っているので、最初見たときは酒粕だと気が付きませんでした。

発芽玄米酒粕は酸味が強いのが特徴で、独特の香りと旨味があるのだそう。
また食物繊維も豊富だそうなので、身体によさそうです。

おすすめの使い方は色々。

  • ご飯を炊くときに少し入れる(お米がつややかになり、甘味も増す)
  • スープやみそ汁の野菜を煮るときに加える(コクと旨味が増す)
  • 炒め物や煮物に加える(コクと旨味が増す)

酸味は酒粕を5分ほど弱火で炒めることでまろやかになるんだそうです。

うふふのモト

うふふのモトはノンアルコールの発酵甘酒。
名前も可愛いし、甘酸っぱくて美味しいと聞いたのでゲットしてみました。

お蔵フェスタ2025 限定 手ぬぐい

こちらは『山の稜線や酛摺りの際に櫂棒ですられる酛、発酵する微生物たちが生み出すもろみの対流。自然界が持つ、大小さまざまな心地よい波が表現されています』とのこと。

素敵なデザインの手ぬぐいで、モノクロの色合いなのが気に入りました。

お蔵フェスタに行く際は、事前に入念な下調べを!

今回初めて寺田本家の蔵開きイベントであるお蔵フェスタに参加してきました。
思った以上の規模のイベントで、寺田本家の敷地内だけでなく周辺の通りにも約200もの地域物産や発酵食品をはじめとした露店が出店していました。

そう、限られた時間内に効率よく気になるお店をまわるためには事前の下調べが必須なのです…!

どこもかしこも大混雑していて、並ばずに何かが買えるお店なんてないのでは?というくらいどこも繁盛していました。
2024年3月のイベントでは約6万人が訪れたとのことで、恐らく今年もそれくらいの来場者数だったのではないかと思います。

とにかくどこに行くにも、人が多いので移動に時間がかかります。
事前に行きたいお店の場所をチェックして、効率的に移動できるようイメトレしておくのがいいかなと思いました。

それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
素敵な時間をお過ごしください。

神崎神社のなんじゃもんじゃ

参照:
https://www.teradahonke.co.jp/
https://www.hakkounosato.com/

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