羽田から稚内間を新千歳経由で飛行機で移動しようとしたら到着地が強風のためにフライトが欠航してしまい、予想外にも通過予定だった札幌にて滞在時間が発生してしまった私は札幌の町をぶらぶら歩いていました。
微妙な時間だったのであまりすることもなく散歩すること1時間…。
思い付きで大通りバスセンター横にあるコンビニ・セイコーマートに入ってみると、前々から気になっていた月寒あんぱんが売られてるのを発見したのです!
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フライト欠航により一時的に札幌で足止めされたので、サッポロビール博物館に行ってみたお話はこちら↓
月寒あんぱん

月寒あんぱんは株式会社ほんまが製造・販売する、北海道産小豆100%のこしあんを薄い生地で包んだ半生菓子。
このあんぱんの存在を知ったのは、北海道を舞台に隠されたアイヌの金塊を探す某漫画を読んでいた時でした。
漫画内でもあんぱんらしからぬ形をしているように見えるし、実際オンラインで調べてみても一般的に想像されるようなあんぱんではなさそうなので、とてもとても気になっていたのでした。
月寒あんぱんの歴史と株式会社ほんま

月寒あんぱんは明治7年(1874年)に大日本帝国陸軍歩兵第25連隊内で菓子販売を行っていた大沼甚三郎氏が考案したとされています。
軍歩兵第25連隊と住民が一丸となり平岸から月寒に抜ける道路をつくった際には、豊平町が軍にひとりにつき5個のあんぱんを毎日提供したのだそう。
そのため完成した道路は『アンパン道路』と名付けられました。
月寒の名物となった月寒あんぱんを10軒ほどの業者が製造していた時期もあるそうで、ツキサップ(月寒)にて明治39年(1906年)に創業し、現在も製造・販売を続けている株式会社ほんまもその中の1軒でした。
太平洋戦争の物資不足によって月寒あんぱんの製造は一時はと絶えたものの、株式会社ほんまは昭和21年(1946年)に戦後唯一の『元祖月寒あんぱん』製造メーカーとして事業を再開しました。
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月寒あんぱん(こしあん)を食べてみた

袋に入った状態では老婆餅っぽいかたちをしているように見えました。
しかし袋から出してよく見てみると、厚みが薄いのを除けば焼いてる方の月餅にそっくりです。
特にぎゅっっと詰まってる感じと、てっぺんのしわしわの感じ。

サイズのわりに重みを感じる月寒あんぱんを割ってみました。
うん、これはベイクされた月餅だ。

中にぎっしりこしあんが詰まっています。
お味の方は…甘さのしつこくない月餅!
適度にしっとり感がありぽろぽろ崩れることもなく、喉に引っかかる感じもなくてとても食べやすいお菓子です。
しかしながら大きさの割に重量感があるのは間違いなく、ひとつ食べきった後は結構な満足感を感じました。
ちなみに、月寒あんぱんのこしあんに使う小豆は十勝産。
卵・砂糖も100%道産のものを使用しているのだそうです。
月寒あんぱんは札幌のソウルフード

左のものは黒ごまあん、右のものはこしあん。
味によってエネルギーが結構違いますね。
他にも黒糖や抹茶、南瓜あんのフレーバーがあるそうです。
100年以上もの間札幌にて愛され続けてきた月寒あんぱんは札幌のソウルフードとも言われており、札幌の民にとっては大変身近なお菓子なのだそう。
札幌名物のため、札幌以外の地方のお土産やさんにはないことが多いとの情報がありましたが、私はその後稚内のセイコーマートでも発見してしまいました。うふふ。
それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
素敵な1日をお過ごしください。