奈良を訪れたら絶対外すことのできないスポットが春日大社。
駅よりアクセスが良く、また近隣には良心的な価格設定の駐車場もたくさんあって行きやすいので、個人的に大好きな場所のひとつでもあります。
今回、再び奈良まで行くことができたので、春日大社にも足をのばしてきました。
春日大社
奈良時代、神護景雲2年(768)に称徳天皇の勅命により整備されました。

主祭神は、武甕槌命(たけみかづちのみこと)、経津主命(ふつぬしのみこと)、天兒屋根命(あめのこやねのみこと)、そして比売神(ひめがみ)。
春日大社で祀られている4柱の神々は武力と神事の神様として知られています。

神山である御蓋山(三笠山・みかさやま)を含む約30万坪の敷地を誇る春日大社は、「古都奈良の文化財」の構成遺産のひとつ。
そんな春日大社では、現在でも国家・国民の平和と繁栄を祈祷するお祭が年間2200回以上行われています。

春日山原始林
神域である春日山・御蓋山は平安時代の841年に調停より出された樹木の伐採禁止令によって、神山として長い間保護されてきました。

県庁所在地に原生林が残されているのは日本でもここだけなのだそうです。
春日大社の燈籠
春日大社の境内に入ると真っ先に目に入るのは鹿…の次に、燈籠ではないでしょうか。
なんとここには、平安時代より奉納が始まった約3000基の燈籠がずらりと並んでいます。

かつては毎晩この燈籠に火が灯され、『春日大社は奈良で一番明るいところ』といわれていたのだそう。

今でも年に2回、2月と8月に火を灯す神事が行われています。
3000基もの燈籠が闇夜に揺らめく様子は幻想的なんでしょうね…いつか見てみたいものです。

酒殿(さかどの)
貞観元年(859年)に創建された現存する最古の酒蔵。

酒殿(さかどの)と竃殿(へついどの)は、いづれも春日祭に必要な神酒や神饌をつくるところ。
酒殿内には酒弥豆彦神(さかみずおのかみ)と酒弥豆売神(さかみずめのかみ)が祀られています。
かつて多くの大きな神社で酒造りが行われていたとのことですが、現在唯一神社で醸造施設が残っているのは春日大社だけなのだそうです。

残念ながら今回は酒殿は横から眺めることしかできませんでしたが、木造の排気口が印象的でした。
お米を焚くときはここからもくもくと湯気が立つんだろうなぁ。
春日大社
奈良県奈良市春日野町160
奈良公園の鹿
子供の頃はグイグイ近づいてくる奈良公園の鹿がちょっと怖かったのもいい思い出。
エゾ鹿に比べるとずいぶんと小さいものの、普段野生の動物にふれあう機会がない子供にとっては大迫力の存在だったのです。

春日大社のご祭神である武甕槌命(たけみかづちのみこと)は、鹿島神社(茨城県)より白い鹿に乗って春日にやってきたと伝えられています。
そのため、奈良公園の鹿たちは神様の使いとして古くから大切に守られてきました。
万葉集(750年)には既に実際に鹿がいたことが書かれているのだそうです。

奈良公園の鹿は野生の鹿なので、主食は奈良公園に自生する『芝』。
鹿せんべいはあくまでおやつ的な存在なんですって。
原料は小麦粉と米ぬかのみで砂糖や香辛料などは入っていないので、安心して鹿にあげることができていい思い出になりそうですね。
私はそのあとおせんべいを食べ足りない鹿たちに追いかけられるのが嫌なので眺めるだけで幸せです。。
まとめ
恥ずかしながら、奈良の鹿については今回のブログ記事を書くにあたってはじめて知るところが多かったので勉強になりました。

ぼんやりと奈良の鹿は『大切な存在』くらいの認識しかなかったのですが、可愛い(そしてちょっと怖い)だけの存在ではなかったという事が分かったのは収穫です。
次回からは避けて通らず、もう少し敬意をもって接しようと思います。
日本酒にゆかりのあるスポットを訪れるたびに、改めて、日本酒が歴史やその土地の文化と深く結びついていることにびっくりさせられます。
飲んで美味しいだけではなく勉強にもなって、よりその土地を好きにさせてくれる日本酒って本当に素敵ですね!
それでは、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください。