長崎さるく★まるっと雨の島原半島!原城跡・雲仙地獄・そして鯉の泳ぐまちと『がんば』<長崎・島原>

まちあるき

前日に雨の天草を駆け抜けて島原まで移動してきました。
この日は引き続きどんよりとしたお天気の中、島原半島にある気になるスポットをめぐってきました。

前日に天草をドライブしてきたお話はこちら↓

この日のルート

この日も相変わらずお天気は芳しくなく。
引き続きじめっとした暗い空模様のもと、車を走らせました。

世界遺産:原城跡

寛永14年(1634年)に勃発し、日本を鎖国へと導いたといわれている『島原・天草一揆』の主戦場跡として知られる原城跡は、何がキリシタンたちが潜伏するきっかけとなったかを示す構成資産として、世界文化遺産『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』に登録されています。

島原地方南部および天草地方の領民3万7千人程がこの原城跡に立てこもったといわれています。
約4か月に及ぶ攻防戦の末に一揆軍はほぼ全員殺され、原城は一揆の再発を恐れた江戸幕府によって徹底的に破壊されました。

原城跡からは大量の信心具が出土しており、当時城内に立てこもったキリシタンたちの信仰の様子が分かる点からも、原城跡の資産としての価値が認められています。

世界文化遺産である長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産のうち、一般人は入ることができない『平尾の聖地と集落(中江ノ島)』以外はすべて訪れることができました。
中でも『野崎島の集落跡』は船を乗り継いでたどり着いたので、特に行き甲斐がありました↓

雲仙地獄めぐり

温泉キャットたち

むかーしむかしに訪れたときの記憶そのままに、かなり鼻につく硫黄の香りが立ち込める雲仙地獄。


この日は天候も相まって運転していた車の目の前が湯けむりで真っ白になり、ものすごく減速して駐車場に向かいました。

なんも見えんw

雲仙地獄はキリシタンが地獄責めで殉教した場所でもあり、『雲仙地獄キリシタン殉教碑』があります。
ここでキリシタンたちに棄教させるために恐ろしい拷問が行われたと思うと…今はなんと自由な時代の平和な国に生まれたのか、と考えさせられてしまいます。

たまご2個で200円。塩もつけてくれます

こちらで一番したかったことは、朝ごはんに地獄温泉卵を食べること!
温泉猫たちと一緒に、たまごが茹で上がるのを待ちました。

こちらの温泉卵は、びっくりする位つるんっとキレイに殻が剥けました。
めっちゃ気持ちよかった…殻をむくために、また食べたいくらいです。

卵は湯で具合が絶妙で、やわらか過ぎずかた過ぎず、とても美味しかったです。

至る所に寝そべっている温泉猫たち。
地熱が温かくて気持ちいのか、みんな地面にくっついていました。

雲仙地獄で朝ご飯を食べた後は、島原『鯉の泳ぐまち』方面へ向かいます。

土石流被災家屋保存公園

平成4年(1992年)8月の土石流により被災した家屋が、当時の姿のまま保存されている公園です。
(当時避難勧告が出されていたため、これらの家屋で人的被害はなかったそう)
土石流災害の恐ろしさと防災の重要性を伝える目的で建てられました。

公園内の家屋の一階部分はほぼ地中に埋まっており、屋根がかろうじて見えている程度。
この公園があるエリアは約2.8~3mほど埋まってしまったものの、土砂物が流れる速さが穏やかだったため倒壊はしていないのだそうです。

鯉の泳ぐまち

島原にはいたるところに湧き水があり、中でも新町一帯には全長100mの水路があります。
色とりどりの錦鯉が水路を優雅に泳ぐ姿は一見の価値アリ。

市内には水汲みスポットもあるらしく、その水温は一年を通して15℃に保たれています。
炭酸ガスやミネラルを適度に含んだ水は、美味しい水として知られているのだそうです。

『がんば』ランチセット

島原地方の方言で、トラフグやナシフグを含むフグを総称して『がんば』と呼ぶそう。
『がんば』の語源は、フグがあまりに美味しいために命と引き換えに『龕(がん・棺のこと)桶を用意しても食べたい』といわれたことが始まりだというのが有力な説だそう。

秋から春にかけてがシーズンだそうなので、がんばランチセットを食べてみました。

こちらはがんば寿司。
湯引きされたフグを使った箱寿司で、梅と紫蘇が挟まっているので醤油などは要りません。
フグの身はぶりゅ、とした柔らかいながら歯ごたえのある食感。
全体的に酸味と紫蘇の風味がきいた爽やかな味わいでした。

そして、セットの右上にあるのががんばの唐揚げ
衣はサクサク、身はほくほくしていてめっちゃ美味しかった…!

最後は島原手延べうどん。
こちらは鰹の出汁がよく効いており、全て飲み干してしまう美味しさでした。

島原湧水館の『かんざらし』

昭和初期に建てられた屋敷を改装したカフェにて、ご当地スイーツ『かんざらし』をいただきました。
お庭には小川があり、内装は懐かしさを感じるような素敵な雰囲気のお店でした。

『かんざらし』は島原の湧き水で冷やされた白玉団子に蜜がかけられたシンプルなおやつ。
白玉自体に味は付けられておらず、蜜と一緒にいただきます。

もっちもちな食感の白玉と優しい甘味の蜜がいい感じに口の中で混ざって、ほっとするような味わい。
食べる蜜の量は自分で調節できるので、甘すぎるのが好きでない人も美味しく食べられるスイーツでした。

島原市一帯では、長期保存できるよう造られた米粉を使って団子をつくり、湧き水の中で保存することで夏でも腐敗しにくくなるよう工夫していました。
加えてこのエリアでは多く砂糖が栽培されていたという背景もあり、『かんざらし』は島原の夏のおもてなしの甘味として普及していったそうです。

かつては大寒の日前後に水引きしたくず米を乾燥させて米粉をつくっていたそう。
そのため『寒ざらし』と呼ばれるようになったといわれています。

まとめ

島原湧水館にておやつをいただいた後は、絵葉書などを書いてしばし長居させていただきました。
普段は筆まめなタイプではないながら、旅先では手紙を書く楽しみもあるので素敵なカフェを見つけると嬉しくなってしまいます。

カフェで糖分と元気をチャージした後は、はねぎ搾りの製法で日本酒を醸すこと知られる『吉田屋』、そして長崎県諫早市にある杵の川の新しい直売所『よかよか』に向かいます!

この日は一日雨模様で、初めて雨の山道を運転するという貴重な経験をしてしまいました。
雨の日って木の葉や枝?が車に落ちてきて屋根にあたる音がすることがあるので、たびたびびっくりしながら目的地に向かいましたw

それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
素敵な一日をお過ごしください。

参照:
【公式】世界文化遺産 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産 (kirishitan.jp)
かんざらし 長崎県 | うちの郷土料理:農林水産省

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