冬の知床、と聞いて真っ先に頭に浮かんだのは流氷と知床五湖周辺のどこまでも続く真っ白な雪景色。
そしてどこかで見た知床連山の絵葉書がとても印象的で、いつか自分の目でも見てみたいと思っていました。
冬の間は知床五湖へ続く道93号は通行止めとなり、一般の車両は立ち入ることができません。
しかしながら認定ガイドが催行するツアーに参加すると、普通は入れない知床五湖を散策することができるんです。

しかも、知床五湖からはお天気がよければ知床連山が見えるのだとか…!
今回は世界遺産にも登録されている知床半島の景勝地『知床五湖』に行ってきたお話です。
知床五湖

知床五湖は世界自然遺産に登録されている知床半島にあります。
羅臼岳や硫黄山など活動中の火山を含む知床連山を背景に広がる原生林の中に5つの湖が集まっており、多くの野生動物の生息地ともなっています。
知床五湖
夏の間は約1.6㎞の距離の高架木道と実際に原生林の中を歩く自然遊歩道の2種類の散策方法がありますが、冬の間は高架木道は閉鎖され、引率指導者として認定されたガイドツアーによる限定利用になります。

今回は午後1時スタートの約4時間のコース(移動時間含む)、大人1名6,000円のツアーに参加。
ツアーは道の駅うとろ・シリエトクにある知床観光案内所にて情報収集し、電話予約をしました。
冬の知床の服装

冬の間の知床の日中の最高気温は-5℃~3℃前後、最低気温は-20℃~-10℃…とめっちゃ寒いです。
風が吹くと体感温度がさらに下がるので、十分すぎるほどの防寒対策をしても恐らくやりすぎとはならないでしょう。
- ニット帽(耳が隠れるもの)
- スキーウェア(防水・防寒素材のウェア上下)
- 速乾性のあるインナー
- 長袖長ズボンにフリースなど保温性の高いものを重ね着
- 厚手の靴下(2枚履きがおすすめ)
- 防水・防寒素材の手袋(内側に軍手をつけるとなお温かい)
- スノーブーツ
- リュクサック
- サングラス(ないと光が雪に反射して目も開けられない)
- 日焼け止め(雪焼けするので必須)
- 飲み物
日向と日陰では全く体感温度が変わってきます。
陽の当たるところでは汗をかきやすいので、こまめに温度調節できるように重ね着をしていくのがよさそうでした。

また、手先足先はほんっとに冷えます。
手袋も靴下も二重につけていても寒かった…。
飲み物は、用意できれば温かいものを持って行くのがいいかと思います。
当日の様子

冬の知床五湖ツアーのハイライトは、なんといっても夏には行けない湿地エリアに入ったり、凍った湖の上を歩けるところ!
原生林の中をガイドさんの案内に導かれながら進んでいきます。
そして通常であればクマは冬眠しているので森で出会ってしまう心配もありません。
(クマの痕跡状況によってはコース変更やツアーの中止もあるようです)
ちなみに知床五湖内にはお手洗いがないため、事前に済ませておく必要がありました。
数時間お手洗いに行けないので出発前はたくさん水分を摂りすぎない方がいいかもしれません。

こちらはクマが爪を研いだあとなんだそうな。
こんな力強い爪をもつ者に出会ってしまったらひとたまりもないですね。。

これ、全て湖面に雪が積もっているんです!
冬の間でないと行けないような、湖に浮かぶ島にも歩いて行けてしまいそう。

雪の上に残された躍動感を感じさせる動物たちの足跡がちらほら見られ、姿はほとんど見えないながらこのエリアが野生の命にあふれていること気にづかされます。
知床連山

左から羅臼岳、三ツ峰、サシルイ岳、オッカバケ岳、知円別岳、硫黄山と並んだ姿が美しい知床連山は、知床五湖のうちで一番大きな二湖より見ることができました。

冬の知床ツアー体力が必要!

今回のツアーで感じたこと…それは普段からの体力づくりは大切、という事。
約3時間雪の上を歩いたので、そこそこの体力が必要だったからです。
普通の道を3時間歩くのは全く苦ではないながら、こんもり積もった雪の上はまた別の話。
スノーシューを履いているとはいえ雪に足がとられがちになってしまうので、思った以上に体力を消費してしまいました。
しかしながら知床の雪はさらっさらのパウダースノー。
雪に足が埋もれても、冷えはするけどべたついたりしないのは良かったです。
それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください。
網走にて青い流氷ビールで流氷に乾杯してきたお話はこちら↓