比叡山から下山した後は今回の滋賀旅のメインイベント、大津祭に行ってきました。
数日前からYoutubeでお囃子を聴くなどして気分を高めてきたので、テンションはMAX状態。
今年の大津祭では去年は休山していた郭巨山が復活し、13基全部そろっての祭になるとのことで、かなり長い間楽しみにしていました。
ちょっと比叡山に上ってお茶してきたお話はこちら↓
大津祭の本祭に行ったお話はこちら↓
大津祭とは
大津祭は天孫(四宮)神社の祭礼で、滋賀県の湖国三大祭のひとつ。
江戸時代初期に始まったという記録が残っており、約400年の伝統と歴史があります。
平成28(2016)年には、国から重要無形民俗文化財に指定されました。

もとは鍛冶屋町の塩屋治兵衛(しおやじへい)という人が、お祭りの日にたぬきのお面をかぶって踊りを踊ったのが大津祭の始まりだそう。
大津祭の見どころは本祭で『コンチキチン』の祭囃子とともに町を練り歩く、豪華な装飾を施された13基の曳山とそれぞれの曳山の『からくり』です。
からくりは巡行中、御幣の掲げられた所定の場所にて披露されます。
故事や能楽などを元にして造られたからくりは、全国でも最も古いもののひとつなのだそうです。
<2023年の大津祭のスケジュール>
山建て 10月1日(日) | 収納されている曳山の組み立て |
宵宮 10月7日(土) | 提灯が灯され『ヨイヤマ』という曲が囃される 天孫神社では出店も |
本祭 10月8日(日) | 天孫神社前に集合した曳山13基が 丸一日かけて市内を巡行 |
大津祭の名物といえば『ちまき撒き』
大津祭といえば、巡行中の山車から撒かれる『ちまき』です。
ちまきはかつては京都の祇園祭などをはじめとして、多くのお祭りで撒かれていたそう。
しかしながら、今でも景気よくちまきを撒くお祭りは珍しくなってきているんだとか。

大津祭のちまきは、天孫神社にてお祓いを受けたもので、玄関や軒下などに飾ると厄除けになるといわれています。

ちまきの精霊『ちま吉』
可愛い!
誰だこれは~と思っていたのですが、ちま吉は大津祭曳山連盟公式キャラクターなのだそう。

厄除けちまきが集まって生まれた、ちまきの精霊なんですって。
左隣に映っているのは『ちま犬』です。耳がちまきなのかな…?
ちま吉センターにはちま吉君なりきりセットもあって、子供たちが被って写真を撮っていました。

宵宮の様子
比叡山延暦寺会館から戻った後は、浜大津付近に車を置いて宵宮に繰り出しました。

この時(↓)は夕暮れ前でしたが、既に各地で通行止めが行われていました。

猟師町の神功皇后山(じんぐうこうごうやま)
寛延2年(1749)創建の神功皇后山。
まだ午後5時過ぎだったので、思いっきり準備中でした。

提灯の入っている箱がレトロすぎて、江戸からタイムスリップしてきたみたい。

玉屋町の湯立山(ゆたてやま)
天孫神社の湯立ての神事をささげる湯立山は寛文3年(1663)創建。
こちらはお囃子がめっちゃ元気で楽しくなる山です。

南保町の猩々山(しょうじょうやま)
寛永14年(1637)創建の猩々山は準備完了みたい。
辺りには警備員さん1人のみ…みんなどこ行ったの?

柳町の殺生石山(せっしょうせきざん)
殺生石山は延宝元年(1673)創建。
山車が格子でガッツリ守られています。

白玉町の西宮蛭子山(にしのみやえびすやま)
万治元年(1658)創建の西宮蛭子山。

湊町の石橋山(しゃっきょうざん)
宝永2年(1705)創建の石橋山は牡丹の花の飾りが美しいです。
午後6時ごろから各町にて13基の曳山に囃子方が乗り込み、笛や太鼓・鐘のお囃子がにぎやかに奏でられます。

町を練り歩いていたボランティアの人がマップを配布していたので、ありがたくいただいて順番に曳山を見ていきました。
上京町の月宮殿山(げっきゅうでんざん)
特に賑わっていた京町通には、3つの山が並んでいました。
月宮殿山もそのひとつで、創建は安永5年(1776)だそう。

お囃子は山車によって違い、スローなものやアップテンポなものなどあり面白かったです。
中京町の源氏山(げんじやま)
来年の大河ドラマ『光る君へ』効果で注目を集めていた(?)中京町の源氏山は享保3年(1718)創建。
山の周りはすごい人だかりでした。

宵宮の魅力は明日は山車の上に乗ってしまうからくりが町家に飾られているので、じっくり近くでみられるところ。
山車の上に乗せられてしまうとあんまり見えないので、前日にしっかりと見ておきます。

丸屋町の西王母山(せいおうぼざん)
明暦2年(1656)創建の西王母山はナカマチ商店街の中にありました。

同じくナカマチ商店街にある平井商店もちょっと覗いてきました。
お祭り仕様になっていて、素敵!


中堀町の孔明祈水山(こうめいきすいざん)
元禄7年(1694)創建の孔明祈水山の装飾は他の山車に比べると比較的ひかえめで素敵です。

後在家町・下小唐崎町の郭巨山(かっきょやま)
元禄6年(1693)創建の郭巨山は別名『釜堀山』とも呼ばれているそうな。
レインコートを着ている山車がなんとも面白いですね。

太間町の龍門滝山(りゅうもんたきやま)
享保2年(1717)創建の龍門滝山の愛称は『鯉山』。
天井の装飾があまりにも豪華で目を奪われます。

鍛冶屋町の西行桜狸山(さいぎょうざくらたぬきやま)
こちらは、私の最推し『西行桜狸山』、AKA たぬき山。
明日は山車の上に狸を乗せて練り歩く姿を見るのが楽しみです!

町中には大津祭に関する展示を一般に無料公開している場所もあり、歩いているだけでも十分面白かったです。
こちらは大津祭の起源となったたぬきのお面。(ちょっと怖い)


次の日は、待ちに待った本祭!
天孫神社では屋台も出ていました。
お参りしたかったのですがすごい人の海…だったので、この日は中に入ることは断念。

桜の時期の天孫神社も素敵ですが、大津祭の時期の天孫神社にはものすごいパワーと熱気が渦巻いているようでした。
この日はお天気も良くカラリと過ごしやすかったものの、明日の本祭のお天気はあいにくの雨予報。
当日は合羽を着て気合を入れて行ってきました。
それでは、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください。
参照:
特定非営利活動法人 大津祭曳山連盟のHome (otsu-matsuri.jp)
大津祭 (otsu-matsuri.jp)
ちま吉WEBサイト – 大津祭曳山連盟公式キャラクター「ちま吉」のWEBサイトです (chimakichi.com)