<滋賀の地酒>上原酒造の『山廃仕込 無ろか(生) 酒母四段』を飲んでみた

日本酒のこと

先日…というか約半年前に訪れた上原酒造にてゲットしたお酒『山廃仕込 無ろか(生) 酒母四段』を飲んでみました。

前回不老泉を購入した際は飲むのが勿体なさすぎて約半年以上大切に保管してしまったため、今回は心を鬼にして(?)早目の開栓を心掛けました。

こちらのお酒は、珍しい『4段仕込』のお酒。
過去に飲んだことがある同じつくりのお酒は『春鹿』のものがあり、濃醇でこってりした味わいが特徴だったと記憶しています。
上原酒造のものはどのような味わいになっているのか、わくわくしながらの開栓です。

上原酒造

上原酒造のお酒造りは蔵に住み着いた天然の酵母を使ったもの。
そのためこの場所でしか生み出せない独特の味わいのお酒が出来上がります。

またこちらの蔵では全量『木槽天秤しぼり』を採用しており、てこの原理を利用して天秤棒に吊るした重石を調整しながら醪に圧力をかけてお酒を搾っています。
余分な圧力をかけずに約3日かけて搾られたお酒は、雑味のないええとこどりのお酒が出来上がります。

先日滋賀県高島市にある上原酒造にて酒蔵見学をしていただいたお話はこちら↓

『山廃仕込 無ろか(生) 酒母四段』

一般的にお酒は雑菌の繁殖や腐造を防ぐために、醪の仕込みを段階に分けて行う『初添』『仲添』『留添』の3つを合わせた『三段仕込』によってつくられます。

通常の三段仕込に加えてもう一段追加で仕込を行うことを四段仕込と言い、追加されるのは蒸米、甘酒、酒粕、酵素など。
主な目的は日本酒度の調整(甘みの強いお酒をつくりたい、など)なのだそうです。

『山廃仕込 無ろか(生) 酒母四段』スペック

酒米滋賀県産 山田錦 6% (酒母)
滋賀県産 ほしじるし 94% (醪)
精米歩合65%
使用酵母蔵付酵母
日本酒度0
酸度2.5
アミノ酸度1.8

『ほしじるし』は炊いた食感が『こしひかり』に近いとされる一般米(飯米)で、主に業務用のお米として使用されることが多い品種なのだそう。

飯米を使用して醸されたお酒を飲むのは久しぶりです!

『山廃仕込 無ろか(生) 酒母四段』はその名前の通り、山廃仕込で四段仕込、そして無濾過の生酒。

つくりから想像するに、生酒らしいフレッシュさに加え、酸味を含んだ濃醇な味わいが特徴のお酒となっていそうです。

『山廃仕込 無ろか(生) 酒母四段』テイスティング

鼻を近づけると、糖度の高い熟したメロンのような香りがします。
そしてほんの少し奈良漬けのような発酵感を感じる香りも。

口に含むとまず一番最初に感じるのは、お米。
これはびりびりとお米の味がするお酒です。

原酒なだけあってアルコール度数は17度をしっかりと感じます。
飲んだ時のぴりっとした感じがたまりません。

なんというか…このとろりとした飲み心地のお酒は、いろんな味がします。
複雑な味わいの中に、決してひねているわけではないものの奈良漬けを彷彿させるような熟成された味わいや、時にさっぱりとした甘みのある葡萄のような味わいにぴりぴりとした強めの酸味など…。

穀物感の強いこっくりとした旨味と共に、干したいちじくのような丸みを感じる甘味、そしてナッツのような香ばしさが気に入りました。

後味は『お米』で余韻は長め。
舌に残る穀物の名残がじわじわとゆっくり消えていきました。

『山廃仕込 無ろか(生) 酒母四段』を飲んでみて

『山廃仕込 無ろか(生) 酒母四段』は一言で表すと『複雑な旨味のあるお酒』です。

最初は冷えた状態から、徐々に常温に近付くにつれて味のふくらみがさらに増し、まろやかな味わいになっていくのが印象的でした。

最初は冷酒、そして常温であっさりと飲み切ってしまいました。
こちらのお酒はきっと燗をつけても美味しく飲めただろうと思っています。
近いうちに燗をつけて飲んでみなければ。

それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください。

個人的に不老泉といえばコレ!!!↓

参照:
上原酒造株式会社 | 滋賀県観光情報[公式観光サイト]滋賀・びわ湖のすべてがわかる! (biwako-visitors.jp)

タイトルとURLをコピーしました