佐賀県の代表的なお酒のひとつである『鍋島』のひやおろしについて!
前回飲んだエントリーモデル『鍋島 特別純米酒』は華やかで甘い香りにぷちぷちした発泡感、そして軽やかな酸味の美味しいお酒でした。
今回の『鍋島 Harvest Moon ひやおろし 特別純米酒』は秋まで寝かされた、程よく熟成されたお酒。
昨年より一周まわってしまいましたが、2本目の鍋島を開栓してみました。
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昨年!佐賀県鹿島市で開催された、肥前浜宿 秋の蔵々まつりに行ってきたお話はこちら↓
『鍋島 Harvest Moon ひやおろし 特別純米酒』

『ひやおろし』は春に搾ったお酒に火入れを行い、夏の間熟成させてつくられたお酒のこと。
通常日本酒は出荷前にも火入れされますが、『ひやおろし』の場合は出荷前の火入れは行いません。
加熱殺菌せず『ひや』の状態で卸されることから、『ひやおろし』と呼ばれています。
『鍋島 Harvest Moon ひやおろし 特別純米酒』スペック


『ひやおろし』といえば、まろやかに熟成された味わいが特徴のお酒で、冷でも燗をつけても美味しいとされています。
さすがにもう発泡しないと思いますが“開栓注意”の注意喚起も健在。
果たしてしゅわしゅわ感はまだあるのでしょうか。
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酒米 | 国産米 |
精米歩合 | 60% |
使用酵母 | ー |
日本酒度 | ー |
酸度 | ー |
アミノ酸度 | ー |
ちなみに、前回いただいた『鍋島 特別純米酒』は、精米歩合が55%ながらとってもふくよかなお米の味わいが感じられるお酒でした。
今回の鍋島の精米歩合は60%。
また前回とは違ったお米感が味わえることに期待です。
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9月出荷のひやおろしは『夏越酒(なごしざけ)』と呼ばれ、まろやかな味わいの中に残るフレッシュさが特徴なのだそう。
冷蔵庫による自家熟成をしてしまったために、どのような味になっているのかドキドキです。
『鍋島 Harvest Moon ひやおろし 特別純米酒』テイスティング

『開栓注意』との但し書きの通り、元気に栓が抜けました。
最初に感じたのは濃厚なメロンの香り。
華やか、かつ甘やかな香りが漂います。
口に含むと予想通りのぴちぴち感がありました。
淡い甘味。
お米を感じる旨味が濃く、しかしながらしつこくない。
酸味は強めでびりりと舌を刺激します。
鼻を抜けるのは穀物感のある香ばしさ、そして葡萄のような瑞々しい果物を感じる香り。
辛味と苦みの残る余韻は短め。
キレがよく瑞々しい風味があり、どちらかといえば辛口よりのとても美味しいお酒だと感じました。
濃い旨味が強めの酸とぴちぴち感によって引き締められており、全体のバランスが良いのです。
すごく特徴的というよりかは流れるように盃が進む、飲みやすいお酒だと感じました。
『鍋島 Harvest Moon ひやおろし 特別純米酒』を飲んでみて

『鍋島 Harvest Moon ひやおろし 特別純米酒』はどちらかといえば辛口で、硬水を彷彿させるような飲み心地のお酒でした。
瑞々しさがあり全体のバランスがいいのも特徴で、硬水を飲んだ時のように口の中でお酒を嚙み切りたいような気持になるのに、不思議にもするりと飲めてしまうような、相反する特徴を兼ね備えているのが面白かったです。
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日本酒に賞味期限はないというものの、ほとんどのお酒は『買ったらすぐに飲んでください』といわれることが多いです。
今回の『鍋島 Harvest Moon ひやおろし 特別純米酒』は大変美味しいお酒でした。
しかしながら購入直後に飲んでいたらどんな味だったのか…恐らくその答えを知ることはないですが、とっても気になる結果となってしまいました。
いつも言ってる気がするがこれを教訓に、次回からは日本酒を買ったらすぐに飲もうと思います。
それでは、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください。
鍋島のエントリーモデル・富久千代酒造『鍋島 特別純米酒』を飲んでみたお話はこちら↓
これは私が一番好きかもしれない鍋島↓
同じ鍋島でもこんなに個性が違うなんて、全部試したくなるじゃないの。