長崎さるく★バス利用・長崎駅前発着で池島/外海へ *3/3* 大野教会編<長崎・外海>

まちあるき

6月上旬、長崎駅より日帰り&バス利用で池島・外海エリアに行ってきました。
外海での目的は、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産である大野地区にある大野教会を訪れること。

池島炭鉱体験ツアー&オプションツアー後に向かったため閉館までに到着できるか不安でしたが、体力の限り早歩きした結果…無事に見学することができました!

大野教会

西彼杵半島の西岸は外海と呼ばれる地域。
この地域には1571年にキリスト教が伝わり、宣教が進んでいました。

外海にある大野地区では、1614年より始まった禁教の時代にも信仰を続けていた隠れキリシタンが多かったそう。
この地区の隠れキリシタンは1599年の平戸領主のキリシタン弾圧で棄教を迫られ、長崎に亡命したと言われている籠手田一族とゆかりのある人々であると言われています。

大野集落の隠れキリシタンは、表面上は仏教寺院に所属し、加えて集落にある3つの神社(大野神社・門神社・辻神社)の氏子でもありました。
門神社ではもともと多様な神々が祀られていたため、その中にキリシタンを祀り秘かに拝んでいたそう。
また、辻神社では古来より続く自然信仰を背景とした山の神に自分たちの信仰対象を重ねることでひそかにキリシタンの信仰を続けていたそうです。

1865年の『信徒発見』後に宣教師と接触した大戸地区の隠れキリシタンたちはカトリックへと復帰します。
当初は大野地区に教会がなかったため出津教会堂へ通っていたそうですが、1893年にはド・ロ神父が資材を投じて信徒たちとともに石造りの小さな巡回教会を建てました。

現地で採れた玄武岩を薄く切って積み上げ、赤土に石灰を混ぜた目地材で固めてつくられており、ド・ロ神父が考えた工法であることから『ド・ロ壁』と呼ばれています。

大野教会の横には剥き出しの玄武岩が横たわっていました。

大野教会
長崎県長崎市下大野町2619

大野教会を見学する際は、事前予約が必要です。
こちらのウェブサイトを参照ください。
→ 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター - 長崎県長崎市出島町 – 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産

ド・ロ神父って?

ド・ロ神父は1879(明治12)年に外海地方の主任司祭として赴任したフランス人宣教師。
布教だけでなく、外海で貧しく厳しい自然環境で暮らしを続ける人々には心と体の両方に救済が必要と考え、様々な事業を立ち上げることによって人々の自立を支えたといいます。

私財を投じて立ち上げた事業は多岐に渡り、授産場、マカロニ工場、鰯網工場などの施設があったそうです。
多くの分野に精通した人だったんですね。

大野教会へのアクセス

この日、私は神ノ浦港より徒歩で大野教会へと向かいました。
午前は雨が降っていたものの、幸い午後は良いお天気。

頑張って早歩きし、約30分で大野教会へとたどり着くことができました。

神ノ浦港から大野教会まで
  • 16:00
    神ノ浦港出発

    大野教会見学の予約は閉館前の最後の枠16:30~17:00(17:00閉館)
    足早に大野地区へと向かいます。

    こちらはさっきまでいた池島。

  • 16:25
    大野地区到着

    大野地区に入ると坂道がとっても急になります。
    ラストスパートがしんどかった!

  • 16:31
    大野教会到着

    少し遅れてしまいましたが、16:30の予約だったので誤差の範囲内でしょう。。
    教会の前で写真を撮っていると、管理人の方がすぐに出てきて案内してくださいました。

長崎駅からのバスのルートについて

当日は下記のバスを利用して外海地区まで移動しました。

  • 長崎駅→桜の里ターミナル(約40分)桜の里ターミナル行き
  • 桜の里ターミナルで大瀬戸・板の浦行きバス乗車(約30分)
    → 大野教会へは『大野』で下車

交通系ICカードも使えて快適に旅ができました♪

長崎駅から外海へ移動した際の記事についてはこちらをご覧ください↓

大野教会から長崎駅まで

大野地区から長崎駅までは、来た時と全く同じルートのバスを利用して帰りました。

大野教会から長崎駅まで
  • 17:13
    大野バス停出発 桜の里ターミナル行き

    時間より数分遅れてバス到着。
    自分がバス停に来る前にバスが行ってしまったかと思ってひやひやしながら待ちました。

  • 17:40
    桜の里ターミナル着

    空調のきいた待合室で長崎駅行きのバスを待ちます。
    私は利用しませんでしたが、飲み物や軽食の自動販売機もありました。

  • 17:50
    桜の里ターミナル出発 漁港通り経由新地中華街行き

    こちらのバスはJRの駅『道の尾駅』を通過するので、JRに乗り換えて長崎駅まで移動することもできます。
    私は乗り換えが面倒だったので、下車せずにそのまま長崎駅まで行きました。

  • 18:40
    長崎駅着

    長い一日でした。
    お疲れさまでした!

ジョルダンでは桜の里ターミナルから神ノ浦港までのルートは検索ができなくて困ってしまいましたが、意外にもGoogle Mapsがかなりいい仕事をしてくれたので助かりました。

こちらも大変参考になりました!
→ 長崎市外海地区 | そとめぐり (kanko-sotome.com)
大野から桜の里ターミナルまでのルートを利用する場合は、神ノ浦港の時刻に5分くらい足してください。

池島/外海を訪ねてみて

この日は朝から移動が多く、また訪れた場所で受け取った情報量も多く、とっても充実した一日となりました。

土地勘がないうえに限られた時間の中でどこまで行けるのか正直分からない部分もありましたが、さすが日本、ほぼすべての交通機関は時刻表どおりに運行されておりスムーズに移動することができたのでよかったです。

この日の旅の反省点は『もっとたくさん池島炭鉱やそれに関連する書籍を読んでいたらより理解が深まっただろうなぁ』ということ。
事前に知識があるとより現地で得られることは多いだろと思うので、次回からはもっと予習をしてから赴きたいです。

今回、無念にも出津にある遠藤周作記念館を訪れることができませんでした。
外海で過ごせる時間と行きたい場所の折り合いで今回は諦めましたが、通過しただけで全く見ることができなかった出津はぜひとも次回の長崎旅で訪れたいと思います。

それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください♪

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参照:
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター - 長崎県長崎市出島町 – 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産
旧出津救助院(きゅうしつきゅうじょいん)公式ホームページ (shitsu-kyujoin.com)

*本ブログの内容は、2023年6月時点のものです。最新の情報は、各ウェブサイト等をご確認ください*

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