日本のてっぺん!JR稚内駅から日本最北端の宗谷岬へレンタル自転車で爆走してきた<北海道・稚内>

まちあるき

昨年日本最南端の地を訪れてからというもの、近いうちに『日本最北端にもいかなければ』と謎の使命感を募らせていた私。

今回ようやく稚内に到着し最北端チャンスが訪れたため、レンタル自転車で宗谷エリアを爆走してきました。

軽い気持ちで、当然のように『雨でなければ自転車で行けるでしょ』と決めた今回の道のり。
結果的にここ最近で一番自分の体力の限界に挑戦した1日となりました。

日本最南端の島にてレンタル自転車で波照間島を爆走してきたお話はこちら↓

今回、意図せずして稚内までは札幌から夜行バスできました↓

宗谷岬

宗谷岬は北緯45度31分22秒に位置し、一般の人が行くことのできる場所としては日本最北端の場所。
利尻島や礼文島だけでなく、海を挟んだ43㎞先にはサハリンの島影が見える絶景スポットとして知られています。

この日は曇っていたので何も見えませんでしたが…。
(最近こういうの多いな)

日本最北端の地の碑は北極星の1稜を形どった三角錐のかたちをしています。

JR稚内駅から宗谷岬までの道のり

この日はJR稚内駅より出発。
片道約31㎞、自転車では約2時間の距離です。

今回の自転車は、泊まっていた宿にて1日1800円でレンタルしました!
ちなみに、電動アシストなし・変速機付きの普通のシティサイクルです。

宗谷岬まではありがたいことに終始平坦な道のりなのです。
更に、広い歩道があるためトラックや自動車を恐れることなく自分のペースで進むことができ、また稚内市街地を出るとほぼ信号もないので快適な自転車の旅と楽しむことができます。

この日はあいにくのお天気で、写真が全体的に暗めなのはご容赦ください!

この道路上にある矢印を見ると『北海道に来たな!』という気持ちになります。

これは一般的には『矢羽根』と呼ばれているそうですが、正式名称は『固定式視線誘導柱』なのだそう。
積雪地帯で道の端を示すために使われる標識で、様々なデザインのものがあるのだとか。
また実は北海道だけでなく、東北地方などほかの豪雪地帯でも設置されている場所があるそうです。

行きは追い風にあおられ、なかなかいいスピードで宗谷まで到達できました。
しかし宗谷に入ってから道路標識を確認すると、『宗谷岬 5㎞』の文字が…宗谷に入ってからも遠いな!
思っている以上に長い道のりです。

出発から実に1時間45分後に宗谷岬に到着しました。
すべては追い風のおかげです。

宗谷岬では、強風に吹き飛ばされそうになりながら楽曲『宗谷岬』を聞いてみたり、間宮林蔵氏と同じ格好で樺太(見えなかったけど)の方向を向いてみたり、はたから見れば結構あやしい奴となっていた感は否めませんが、とても楽しい時間を過ごしました。

間宮林蔵氏
『宗谷岬』音楽碑
日本最北端の店 柏屋

自分以外には数人程度の観光客しかおらず、ほとんどの方々は『寒い!寒い!』って言いながらものの数分で立ち去っていました。
私は自転車を必死に漕いできたので寒さは感じていませんでしたが、暖かい車の中から出てきてこの強風に吹かれたら確かに寒いだろうな、と納得です。

宗谷岬~JR稚内駅間にあるフォトスポット

さて、行きは追い風…という事は、帰りはとんでもない向かい風に吹き付けられて、約3時間かけてのろのろ進みながらJR稚内駅を目指しました。

あまりの強風に自転車を漕いでも漕いでも全然前に進まなくて、真剣に、何度も『日が暮れるまでに稚内市街地に戻れないかもしれない…』と泣きそうになりましたw

そんなほぼ心が折れかかっていた中で見つけた休憩スポット、もといフォトスポットをいくつかご紹介します。

間宮林蔵 樺太出航の地の碑

1808年、幕府から命を受けた当時29歳の間宮林蔵が第1次樺太探検に出発した地とされる場所です。
同じ年に行われた2回目の樺太探検では樺太が島であることを発見し、それが元となって樺太北部と大陸の間は間宮海峡と命名されました。

史跡 オンコロマナイ2遺跡

縄文時代からアイヌ文化期にかけての遺跡が発掘されたエリアです。
立て看板がなければ普通に通り過ぎていた気がしますが、天気のいい日はここからでも樺太が見えるのだそう。

不動のお水(カネクロ沢伝説)

江戸時代の伝説で、カネクロ沢の清水でケガにより失明しかけた目を洗ったところ視力が回復した、と伝えられている沢。
肝心の水の部分が写真に写っていませんが(おい)元気いっぱいに生い茂る雑草の下には清らかな水が流れていました。

白い道 ゴール地点

白い道は稚内の名産であるホタテの貝殻が敷き詰められた、約3㎞の散策路。

ご覧の通り、体力がほぼゼロに近かったのでゴール地点のみの停車ながら、この急な坂を上った暁には白い貝殻で覆われた美しい道を堪能できるのだそうです。

私は…この坂を見ただけで卒倒しそうになりながら稚内を目指して素通りしました…。

曇りのお天気だったので色が分かりにくいですね!

こちらは白い道のかけらです。
遠目に見ると真っ白ですが、近づいてみると白色だけでなくピンクや紫などの貝殻のかけらもあって中々に素敵な色合いでした。

稚内市指定文化財 メクマミズナラ群生

宗谷海峡から直に吹きつける潮風と北西から吹く強い季節風のコンビネーションという厳しい状況下で、一定の高さまでしかのびないブナ科ミズナラの大群落

春には花を咲かせ、その後ドングリの実をつけるそうなので、時期によって全く違う景色が広がっているのでしょうね。
この日はまだちらほらと葉が付き始めた段階で、全体的に茶色い景色となっていました。

稚内空港

前日に新千歳→稚内のフライトが強風で欠航したためにまだ足を踏み入れられていない稚内空港。。

この空港を見たとき、唐突にラダック・レーにある空港(Kushok Bakula Rimpochee Airport)を思い出しました。
なんだか…すごく…似ている気がする…!

東京に戻るときはここから飛行機に乗れることを祈っています。

宗谷丘陵

宗谷岬の南に広がる宗谷丘陵は丸みを帯びた丘に小さな谷が入り乱れる珍しい地形。
この緩やかで美しい景色が、向かい風に抗いながら前に進もうとしていた私の癒しとなっていたことは言うまでもありません。

これは氷河期後に土が凍結と融解を繰り返してできた地形で、周氷河地形と呼ばれるものだそう。

現在の宗谷丘陵は今から約1万年前に終わったウルム氷期の後にできたものだと考えられており、このような地形は道北エリアに多く見られるものの、宗谷丘陵は特に何度も起こった火災によって森林が焼失したため地形が際立っているのが特徴で、国内でも地形がはっきりと分かるのは珍しいのだそうです。

宗谷丘陵には57基の風車が設置されており、一瞬晴れた際に見られた青空と白い風車のコントラストが美しかったです!

まとめ:風が強い日の自転車利用は体力と要相談

ここでめちゃくちゃ休みました

宗谷岬までは終始平坦な道路なので風が強くなければそこまで辛くなかったであろう道のりだったものの、強風のために自転車のペダルをこぐ太ももが取れるかと思うほど辛かったです!

このエリアでは特に冬の間は風が強いのが普通なのだそう。
前日には強風警報が出ていたのでその名残もあると思いますが、最後の方は気合だけで市内まで帰ってきました。

という事で、風が強い日は向かい風のリスクを考慮し、自分の体力と相談してレンタル自転車を利用するか、レンタカーか、もしくはバスなどの公共の交通機関を利用するかを決めるのが安全だと感じました。

今まで『風』について深く考えたことがなかったので、将来レンタル自転車の利用を考える際には風の強さにも注意せねばならぬ、という事をこの年になって新たに学ぶ運びとなりました…日々学習・成長ですね!

それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください。

長崎・五島にてレンタル自転車で走り回った記事はこちら↓

沖縄・小浜島でレンタル自転車観光したお話はこちら↓

参照:
【公式】きた・北海道/稚内・利尻・礼文の観光WEBサイト (north-hokkaido.com)
稚内観光情報 最北のまち稚内 (city.wakkanai.hokkaido.jp)

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